【第4回】定款作成・前編 2人で株式会社を設立 例題で要点を押さえて自社の定款を作成しよう 

ビジネス

さあ!!今日は定款を作成していきましょう。
少し長くなるので、2回~3回程度で記載していきます。
ここでは男性起業家に仮定していますが女性起業家も大歓迎です。
なお赤字記載は解説文なので定款(ていかん)には記載しません。注意してください。
○○太郎さんと××和夫さんは、今から新しく株式会社を設立しようとしています。
それぞれの所持金は○○太郎さんは200万円、××和夫さんは100万円です。

【例 小規模会社、取締役3名以内、取締役会非設置、監査役非設置、株式非公開】

      小規模○○株式会社定款
    第1章 総 則
(商号)
第1条 当会社は、小規模○○株式会社と称する。
商号を決定するときは、次の点に注意が必要です。
1.同一所在地に同一社名がないか。
2.「株式会社」を名前の前か後に入れる。
3.アルファベット・記号は使用可能。
4.「商標登録」されている商品名は使用できません。

(目的)
第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。
1. ○○の小売・卸売業 「何をしている会社なのか」という主目的。
2. インターネットによる○○の小売業
3. インターネットによる広告代理店業 
2.3.は将来的にやりたい事業を記載しておきます。後で追加すると定款変更の登記申請や登録免許税がかかって事務処理が煩雑になります。なお、ボランティア活動などの営利性がないものは事業目的になりません。
4. 前各号に付帯する一切の事業 必ず明記しておきましょう。 
(本店の所在地)
第3条 当会社は、本店を○○県○○市○○区○○町○○丁目○○番○○号に置く。
(公示の方法)
第4条 当会社の公告は、官報に記載する方法による。
株主や銀行などの利害関係者に対する「お知らせ」です。
「官報」とは国が発行している冊子なので、一般的にはこの文言を記載します。

    第2章 株 式
(発行可能株式総数)
第5条 当会社の発行可能株式総数は、1,000株とする。
将来、増資(資本金を増額)を予定して多めに見積もっておきます。
一株当たりの価額は自由に設定できるので、ここでは一株=10,000円で計算することにします。

(株券の不発行)
第6条 当会社の発行する株式については、株券を発行しない。
例外的に株券を発行することもできますが原則、株券不発行になります。株券の発行に伴う印刷の費用等がかからないメリット大です。
(株式の譲渡制限)
第7条 当会社の株式を譲渡により取得するには、取締役の承認を受けなければならない。ただし、当会社の株主に譲渡する場合は、承認をしたものとみなす。
株式の譲渡を自由にできないようにするためです。これにより会社にとって不都合な人が株主になることが防げます。
(株主名簿記載事項の記載または記録の請求)
第8条 
1.当会社の株式取得者が株主名簿記載事項を株主名簿に記載または記録することを請求するには、株式取得者として記載若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人が当会社所定の書式による請求書に署名又は記名押印し、共同で請求しなければならない。
2.前項の規定にかかわらず、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令に定める場合には、株式取得者が単独で上記請求をすることができる。 
対外的に株主であることを証明する書類です。
1.株主の氏名及び住所
2.株主が所有する株式数と株式の種類
3.株主が株式を取得した年月日
決まった書式はありませんが、税務署に「法人設立届出書」を提出の際に必要です。詳しくは後述します。

(質権の登録及び信託財産の表示)
第9条 当会社の株式につき質権の登録又は信託財産の表示を請求するには、当会社所定の書式による請求書に署名又は記名押印したものを提出しなければならない。その登録又は表示の抹消についても同様とする。
株式が担保になると考えると分かり易いと思います。
(手数料)
第10条 前2条に定める請求をする場合には、当会社所定の手数料を支払わなければならない。
(基準日)
第11条
1.当会社は、毎事業年度末日の最終株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主をもって、その事業年度に関する定時株主総会において権利行使すべき株主とする。
2.前項のほか、必要があるときは、あらかじめ公告して、一定の日の最終の株主名簿に記載又は記録されている株主又は登録株式質権者をもって、その権利を行使できる株主又は登録株式質権者とすることができる。
定時株主総会に参加する株主を決める日です。通常は決算期末に設定することが多いです。
(株主の住所等の届出)
第12条 当会社の株主及び登録株式質権者又はその法定代理人は、当会社所定の書式により、住所、氏名及び印鑑を当会社に届け出なければならない。届出事項に変更が生じた場合も同様とする。
個人の印鑑証明書が必要です。

いかがでしたか?ここまでは、会社の基本的な事項と株式に関する取り決めを記載しました。
解説文を参考にしながら、自社の根幹となるべき事項を洗いだしてみてください。

第5回では、定款の後半部分、株主総会・役員・決算などについてお伝えする予定です。